ナースバンクの使い方|【ナースのお仕事navi】

ナースバンクの使い方

ナースバンクとは?

ナースバンクは、転職サイト(人材紹介会社)、ハローワークと並ぶ、“第三の転職機関”です。
具体的には、各都道府県から依頼を受けた日本看護協会が運営するナースセンターが開設した、看護師向けの事業。それがナースバンクです。

ナースセンターでは、

  • 訪問看護支援事業
  • 「看護の心」普及事業
  • 看護職員の就業動向等に関する調査
  • 看護関連情報提供

など、看護師向けの事業を手がけています。ナースバンクもその中の1つで、「看護師等の人材確保の促進」を目的に提供されています。ナースバンクでは、厚生労働省の許可を受け、各都道府県の公共職業安定所(ハローワーク)の指導のもとに、「看護師専門の職業相談所」的な役割を担っています。看護師であれば誰でも転職・就職に関する相談や、求人の閲覧を行うことができます。

なお、ナースバンクを運営するナースセンターは、1992年に「看護師等の人材確保の促進に関する法律」に基づいて設置されました。各都道府県には必ず1つ以上のナースセンター施設が存在し、実際に足を運んでの相談ができるほか、インターネットを通じた求人の検索も可能になっています。

ナースバンクでできること

看護師であれば、特に利用資格などは不要です。ナースバンクに登録することで、

  • 看護師求人の閲覧
  • 求人の紹介状を書いてもらう(実質的な応募に当たります)
  • 相談員への職業相談

といったサービスを受けることができます。一般的に、ナースバンクの相談員は元看護師ですから、ハローワークや転職サイトとはまた少し違った視点でアドバイスを受けることができるかもしれませんね。

なお、ナースバンクは税金で運営されているため、無料で利用することができます。

ナースバンク利用の流れ

ナースバンクで仕事を探す方法は、大きく分けて2通り。

  1. 最寄りのナースセンターへ足を運んで職業相談を持ちかける
  2. インターネットからe-ナースセンターを利用する

1. 最寄りのナースセンターへ足を運んで職業相談を持ちかける場合

相談するナースバンク事業所を探す

ナースバンクの求人は、エリアごとに管理されているため、例えば東京で求人を探す場合は東京のナースバンク事業所に足を運ばなければなりません。東京だけでなく、千葉県の求人も探したい場合は、千葉県のナースバンク事業所にも加えて相談に行き、登録をする必要があります(厳密には求人は全国のものが閲覧できますが、応募したい病院のある都道府県のナースバンクからしか、応募をすることができません)。
このように、最寄りのナースバンクへ行くのではなく、働きたい都道府県のナースバンク事業所にまずは足を運ぶ必要があります。

ナースバンク事業所へ行く

場所が決まったら、登録に行きます。このとき、登録に必要なものは以下の通りです。

  • 看護師免許
  • 筆記用具とノートまたは手帳

証明写真や印鑑などは特に必要ありません。
営業時間終了間際は取り合ってもらえないため、少なくとも夕方の終了時間の1時間前までには着く必要があります。

職業相談/.登録手続き

窓口で「ナースバンクに登録にきたのですが…」と説明すれば、係員がその後の流れを説明してくれます。そちらの指示に従って、必要な手続きを進めていけば、登録はスムーズに完了します。手続き自体はさほど時間はかかりません。なお、登録有効期限は6ヶ月と決められており、その後は延長手続きが必要となります。

2.インターネットからe-ナースセンターを利用する

e-ナースセンターでは、全国のナースバンクに寄せられている求人を見ることができます。また、求職情報を登録するため、看護師が病院の求人を閲覧するだけでなく、施設の側からも、仕事を探している看護師が検索・閲覧されます。e-ナースセンターの利用には、個人情報の登録が必要です。

サイトにアクセスする

『e-ナースセンター』https://www.nurse-center.net/nccs/にアクセス。

『新規ID』を登録する

画面右側の『新規IDを申請される方』から、氏名・性別・メールアドレスなど必要事項を登録し、IDを取得します。ユーザー登録メールが届きますので、そこから本登録へと進みます。本登録には「生年月日」や「住所」、「電話番号」「看護師資格の有無」と「資格番号」などが必要です。

求職情報を登録する

ログインした状態で、画面上の「仕事を探す」をクリックし、続いて「求職情報の登録」より各項目を入力します。入力項目は、「経歴」や「希望条件」など分量が比較的多めのものが並びます。30分でログアウトしてしまいますので、こまめに保存しながら入力していきましょう。

求人を検索する

登録が完了したら、検索が可能になります。
求人情報、希望勤務地、派遣事業者、派遣求人の種類、施設の種類、希望資格・能力、、看護教員募集条件で検索(教員採用希望の方のみ)、業務内容・雇用条件・勤務条件、給与条件・福利厚生条件 など、様々な条件で検索することができます。

※e-ナースセンターは、推奨ブラウザとして「internet explorer」とあります。FirefoxやGoogleChrome、Safariなど、他のブラウザを使用されている方は、正常に利用できない可能性があります。

求人に応募する場合は…

事業所での利用、e-ナースセンターからの利用、いずれの場合も、求人に応募する際は、事業所に足を運び、病院への紹介状を書いてもらう必要があります。
e-ナースセンターから紹介依頼をした場合、3日間の待機期間が発生した後、紹介状の作成が始まり、1週間ほどで紹介状ができあがります。紹介状を自宅のプリンタで印刷し、面接に持参することで、初めてその病院の選考を受けることができます。
このとき、ナースバンク事業所に直接紹介状の発行依頼に行けば、待機期間を省略することができます。但し、その場合は紹介所ができあがり次第、事業所に直接取りに行く必要があります。できあがるには1~2時間ですので、早めの時間帯に事業所で申請を行えば、即日その場で発行してもらうことができます。

ナースバンクで仕事探しをする際に気をつけたいこと

ナースバンクでの仕事探しでは、当サイトでも取り上げている民間の転職サイトとは大きく異なる点があります。

  • 応募するまでに時間が掛かる
  • 求人情報が詳しくなく、給与や場所などの最低限の情報しか得られない
  • 相談員は元看護師という立場でアドバイスをしてくれる
  • そのため転職のプロ的な立場でアドバイスをしてもらうことができない
  • 相談員が面接に付いてきてくれない
  • 業務内容や給与額などは全て自分で交渉しなければならない
  • 営業時間が短く(平日9:00~17:00など ※地域による)事業所に行くタイミングが難しい

など。転職サイトと比べると、やはり不便なところが多い点は否めません。特に一つ一つの病院施設、求人の詳しい内容や、転職のプロとしてのアドバイスにはあまり期待ができない分、一人で自分主体となって転職活動を行える自信がない人は、利用をためらうことがあるのも事実です。

ナースバンクQ&A

ナースバンクの営業時間は?

地域によって異なりますが、平日の9:00~17:00または9:00~16:00というのが一般的です。なお、昼の12:00~13:00は昼休みとなり受け付けてもらえない場合があるほか、土日は一部を除き営業していない事業所がほとんどです。

応募条件を満たしていないと応募することはできませんか?

最終的にはナースバンク側が、あなたの経歴等を元に紹介状を作成しますので、まずは相談員に確認してみると良いでしょう。

現職中でもナースバンクを利用することはできますか?

できますが、e-ナースセンターに求職登録をすると、場合によっては病院側からあなたが転職活動をし始めている、と発覚してしまう可能性があります。その点も転職サイトとの大きな違いの1つでしょう。在職中の利用はくれぐれも慎重に。

ナースバンク事業所に行くには、事前に予約が必要ですか?

いいえ。予約なしで相談することができます。